【目次】
1細菌やウイルスに対する次亜塩素酸水の効果
★次亜塩素酸水とは
2コロナウイルスの薬剤抵抗性
3コロナウイルス粒子の基本構造
2019年11月に中国武漢で発生し、12月31日に世界保健機関(WHO)に報告された肺炎とその病原体は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)および新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)と
命名されました。
現在感染拡大防止のためさまざまな予防策が講じられています。手洗い、マスク、うがいとともに消毒の重要性を厚労省は発表しています。消毒には、消毒用アルコールと0.1%次亜塩素酸ナトリウムの使用が薦められていますが、それらに優るとも劣らぬ殺菌活性を持ち、人体や環境に対する安全性が極めて高い次亜塩素酸水(NaClや塩酸を電気分解して生成するもの)の活用は感染防御のために大いに役立つと」判断・期待されます。
1細菌やウイルスに対する次亜塩素酸水の効果
次亜塩素酸水(有効塩素濃度10~80ppm)は、各種の病原細菌やウイルスに対して高い殺菌活性や不活化活性を示します。それらの活性は、消毒用アルコール(70%)より高く、0.1%次亜塩素酸ナトリウムと同等性があります。一般的に消毒薬に対して、インフルエンザウイルスのようにエンベロープをもつものは弱く(抵抗性が低い)、ノロウイルスのようにエンベロープをもたない
ものは強い(抵抗性が高い)ことが知られています。新型コロナウイルスを含めてコロナウイルスは、インフルエンザウイルスと同じくエンベロープをもつ粒子構造を持っています。したがって、次亜塩素酸水は新型コロナウイルスに対しても有効性を示すと推察できます。なお、新型コロナウイルスを対象にした不活化試験は消毒用アルコールでも0.1%次亜塩素酸ナトリウムでも行われていないと思われます。
現在、新型コロナウイルス感染症だけに注目が集まっていますが、実際にはインフルエンザも流行しています。その他の病原体もいろいろなところに存在します。これらの状況を踏まえると、人体に対しても環境に対しても安全性が高く、広範な細菌やウイルスに有効性を持つ次亜塩素酸水は器具や環境の消毒・殺菌に使用することは最も適していると言えます。また、手荒れがしないことからも次亜塩素酸水による流水手洗いは望ましい効果を期待できます。
★次亜塩素酸水とは
次亜塩素酸水とは、希薄なNaClや塩酸を電解装置で電気分解することにより、陽極側から直接生成する次亜塩素酸(有効塩素)を含む電解水です。電解装置の能力により生成濃度(有効塩素濃度)が規定されており、それを超える濃度のものは生成されない仕組みになっています。
次亜塩素酸水は電解装置とセットで食品添加物殺菌料として認可されています。
2.コロナウイルスの薬剤抵抗性
上の写真は消毒薬に対する各種病原体の抵抗性を示しています。ウイルスに関しては以下のことが知られています。エンベロープをもたないウイルス(ノロウイルス、アデノウイルス、エンテロウイルス、ポリオウイルスなど)は抵抗性が高い。エンベロープをもつウイルス(インフルエンザウイルス、コロナウイルス、ヘルペスウイルス、麻しんウイルスなど)は抵抗性が低い。
3.コロナウイルス粒子の基本構造
ウイルス粒子には3種類の基本構造があります。(上の図)ウイルス粒子がエンベロープを持つものはヌクレオキャプシドの核酸にタンパク質がついている(C)かいない(B)かによって分けられます。
A構造の代表例はポリオウイルス、アデノウイルス、ノロウイルス。
B構造の代表例はヘルペスウイルス。
C構造はインフルエンザウイルス、コロナウイルス、麻しんウイルスなどです。新型コロナウイルスはCです。
一方、ウイルス粒子の中心に存在する核酸が、DNAかRNAかによって分類できます。コロナウイルスはインフルエンザウイルスやノロウイルスと同様にRNAウイルスです。
以上のことから、コロナウイルスとインフルエンザウイルスは粒子構造が非常に似ていることがわかります。
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