前回ご紹介した『オーラルフレイル』について今回も詳しくご紹介していきます。

【目次】

・負のスパイラル

・さまざまな影響を与えるオーラルフレイル

・負のスパイラル

高齢になると社会的な役割が少なくなり、身体機能の低下も伴って意欲が低下します。

意欲の低下はお口の健康への関心を低下させ、定期的な歯科検診を止めたり、セルフケアがおろそかになったりします。これにより歯周病が悪化したり、虫歯が増加したりすると痛みが生じます。また歯を失ってしまうことで、咀嚼しなくてもすむような軟らかくて食べやすい食事を好んで食べるようになります。

咀嚼を必要としない食事はさらに咀嚼機能を低下させるだけでなく、味覚、食感、風味などが損なわれるため、食の楽しみが減り、食欲も減退してしまいます。

これらは会話や外食の機会を減らし、滑舌が悪くなったり、食べこぼし、わずかなむせ、噛めない食品が増えるなどお口の衰えが加速するようになります。

さらに、好物が食べにくくなったり、お口の中に痛みがあったりすると、食欲はさらに低下し必要な量の食事が摂れなくなり、栄養のバランスも悪くなるなど栄養状態が悪化していきます。

 

 

このような状態が長期間続くと必要な栄養素が枯渇し、筋肉など身体の組成や免疫や代謝などの機能を保つことが困難になって死のリスクが高まっていくという悪循環に陥ってしまいます。

 

・さまざまな影響を与えるオーラルフレイル

このような意欲の低下、栄養状態の悪化、筋肉の減少を経て最終的に生活機能障害に至るといった栄養からみた虚弱型フローが平成25年度の老人保健健康増進事業の研究班より提唱されました。この概念図のなかで口腔の機能低下はオーラルフレイルと表現され、平成27年3月に日本歯科医師会が開催した「世界会議2015-健康寿命延伸のための歯科医療・口腔保健」のなかで紹介され、「8020運動」に加えたオーラルヘルスプロモーションとして啓発活動が行われることになったのです。

そして飯島らが千葉県柏市在住の高齢者約2000人を対象に行った4年間の縦断調査によって、フレイルとの関連があるとされる要介護状態や死亡の発生だけでなく、フレイル自体の発生、さらにはサルコペニアの発生に関してもオーラルフレイルが関連していることが明らかにされ、さらにオーラルフレイルが注目されるようになりました。

この結果はフレイルや、身体能力の低下に先立って、オーラルフレイルが生じていることを示唆しているだけでなく、フレイル、サルコペニア、要介護状態、死へと進行していくなかでも、オーラルフレイルが影響している可能性も示しています。つまり、オーラルフレイル対策は健康なときやフレイルの状態にあるときだけでなく、要介護状態になっても重要ということになります。

平成30年度からその対策が本格的に導入されることになったフレイル自体の発生にオーラルフレイルが関連していたという結果、しかも日本の高齢者において口の衰えが先に生じて、フレイルや筋肉の減少に象徴されるサルコペニアの発生につながっているということ。

さらにフレイルと同様に、要介護状態や死亡の発生との関連もみられるということは、歯科関係者だけでなく、医療福祉関係者に大きなインパクトを与えるものとなったのです。

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